1789-バスティーユの恋人たち-を観てきた③
4月22日ソワレでまた観てきました。通うことに抵抗がなくなってきた。
◆キャスト◆
ロナン:小池徹平
オランプ:夢咲ねね
マリーアントワネット:龍真咲
この日はラマール様を追いかけて観てたんだけど、コミカルな部分だけではなくてオランプへの恋心に関して新しい発見があって面白かった。
具体的に言うと王太子が1人で歩く場面で国王に褒められたオランプが「とんでもない」と謙遜してて離れたところにいるラマールがオランプを見ながら「そんなことはない」とでも言うように首を横に振ってた。
それ以外にもアルトワ伯に呼び出されて王妃の逢引きについて問い詰められる場面でどうにかオランプを下がらせようとしたり、オランプが「王妃様に王太子殿下の養育係に選ばれたのだからそれ以外の王族の方とは出歩けない」と言って去っていき、後をつけるように言われた瞬間に返事もせずにオランプを追いかけていったりしてて、とにかくオランプちゃん大好き!っていうのが伝わってきた。
極めつけはサン・ドニ大聖堂の”私は神だ”の場面でオランプを盾にしたアルトワ伯にロナンが突きつける拳銃の前に立ちはだかったり、身代わりに媚薬を飲んじゃうところがもう健気としか言いようがない。そんなことを一度に発見しちゃったせいでラマール様に感情移入しちゃって最後にオランプに銃を突きつけられて奈落へ下がっていくところで泣いちゃった。台詞も初演の「こんな別れいやだー!」から「行かないでー!」に変わっててより切実な感じで一層涙が出てきた。
まさかラマールに泣かされる日が来るとは思わなかった。
だって秘密警察っていう立場上おおっぴらに「オランプちゃん好き」とは言えないから「行かないでー!」が精一杯振り絞った本心だと思ったらすごく切ない。コミカルな役だけど初演よりはコミカルさが抑えられてたように思うんだよね(代わりにアルトワ伯様の変態度が上がってた)。だからラマール目線で見たらあの場面は失恋だと捉えることができると思った。
本当に舞台って生ものだと思う。観る日によって抱く感情が全然違うもん。
おかげでこの日以降ラマール様の恋を応援するようになっちゃった、結末はわかってるのにねwラマール様好き。
観る日によって違う、で思い出したのが”耐えてみせる”の場面のペイロールの歌い方に抑揚がついて迫力が増してた。対する徹平ロナンは増した恐怖心を怒りと憎しみで上塗りしているように見えて精神的な疲弊が激しそうだった。
ラマール様の骨相診断
「生前はミュージカルを観劇する際には三井住友VISAカードかチケットぴあで手配していたに違いない」(この日は2社合同の半館貸切)
「分かるんですか?」
「あぁ、前頭骨の感じでな」
ちょっとしたハプニングもあって、ロナンを印刷所に連れ込んだあとの版画板が落ちる場面でロベスピエールの帽子がデムーランに当たったらしく「痛っ!」って言ってて笑った。
カテコの際にロナンとオランプのあいさつがあったんだけど、ねねちゃんがフワフワしてて超可愛かった。熱い革命と気温の暑さをかけて「これからももっと熱く(暑く)なるでしょう」ってまるで天気予報のお姉さんみたいなこと言ってて、ついさっきまで革命の中にに身を置いてロナンと共に歩んでたのに急に可愛くなってギャップにやられたw
何度観ても飽きない、これが沼ってやつか!